かつらの種類
かつらは、英語でWig(ウィッグ)と言いますが、「かつら」は主に薄毛やハゲの部分を覆うものという意味合いが強く、「ウィッグ」の場合は若者向けのファッション性に富んだものを指す場合が多くなっています。
かつらには、それぞれ次のような種類があります。
部分かつらと全頭かつら
かつらの大きさによって部分かつらと全頭かつらに分けられます。
部分かつらとは、前頭部や頭頂部など頭部の一部の髪が薄くなった場合に、その部分をカバーする目的で使用する小さめのかつらを言います。部分かつらは、ワンタッチピンなどを利用した取り外しの簡単なものが多く、価格も全頭かつらに比べ、安価になっています。
全頭かつらは、頭部全体を覆うかつらで、フルウィッグまたは全かつらとも言います。価格は部分かつらに比べ若干高価になりますが、最近は色々なものが通販で購入できるようになっています。髪の毛の質や装着部分などを良く考慮して選ぶことが大切です。
人工毛かつらと人毛かつら
かつらの毛の素材によって、人工毛かつらと人毛かつらに分けられます。
人工毛かつらは、化学繊維でできており、以前は不自然な光沢がありましたが、最近は人毛と変わらないほど自然なものが作られています。人工毛かつらは、軽く色あせも少ないためメンテナンスが簡単ですが、水をはじくため雨などで濡れた時に不自然な感じが残ります。
人毛かつらは、本物の髪の毛を使用しているため、髪の毛の光沢や水に濡れた感じが自然で、ヘアスタイルも自由に変えられるという利点があります。その反面、髪の毛が色あせしやすく、定期的な染色が必要になります。なお、人毛かつらの殆どは中国製となっています。
この他に化学繊維の毛と人毛を合わせた「ミックスかつら」というものもあります。ミックスかつらは人工毛かつらに比べ、自然な感じを保つことができ、メンテナンスも比較的容易ですが、人毛の部分が徐々に変色してきますので、やはり定期的な染色が必要です。
ネット状ベースと人工皮膚ベース
ベースは、かつらの裏地のことですが、大きく分けてネット状ベースと人工皮膚ベースに分けられます。
装着部が網目状になっているものをネット状のベースと言っています。人工皮膚ベースより通気性が良く、耐久性も優れています。頭部に汗をかきやすい人はネット状のベースがおすすめです。
人工皮膚素材のベースは、ポリウレタンやシリコンなどの特殊な樹脂素材で作られますが、皮膚と同じような感覚で自然な感じで装着できます。しかし、ネット状ベースに比べ蒸れやすく、耐久性も低いのが難点です。